中曽根)
お手柔らかに。大越)
まず中曽根さんが、1年余りにわたった菅政権をどう総括して、これからの野田政権に対してどのような期待をかけておられるか、そこから教えていただけますでしょうか。中曽根)
菅政権は市民主義という標榜で出てまいりましたが、市民主義というのは過去と未来がないので、現在があるだけなんですね。現在生きている市民社会。そういう面からみると、日本の歴史や伝統というものは全然背景にない。現在どういう風にやっているかという事しか考えていない。そういう意味においては政治の本質から外れている。政治には日本の過去を背負って現在が来ている。現在から未来へ転換していく。それが、市民主義というのは現在の市民のことしか考えないで、国の歴史とか、あるいは国の未来とか、そういうような問題に無関心なんですね。だから私は、政治原理としては非常に不十分なものだと思います。大越)
刹那的な政治では決してこの国は運営できないという。中曽根)
そうです。